「ジャックと豆の木」のように、クルクルとまいたつるの先っぽが、お日さまの方へ、お日さまの方へ。
手を伸ばすように、どんどん延びる様子が、なんともけなげな豆類。
エンドウの花はスイトピーに似て、ちょうのように可憐です。
鞘の布団の中で豆がもこもこと育っていくのも、ユーモラスでかわいい。
鎌倉市北部の農業地区・関谷の畑では、この時期、エンドウ豆たちが仲良く育っていくのが見られます。
大豆、エンドウ、レンズマメ、ソラマメ、インゲン、フジマメ、落花生。
豆類は種類も多く、エンドウのようにさやごと食べるもの、大豆のように実を食べるもの、クズのように塊根を利用するもの、若い茎葉を食べるものと、食べ方も多様です。原産地もアフリカ、アジア、アメリカ大陸といろいろ。すでに古代エジプト時代から食されてきた長い歴史もあります。ゆでると鮮やかな緑色になるものが多く、料理にも、お菓子にも素材として使われます。
この時期の料理では、主役になったり、彩になったり。鞘ごとだったり、豆だけだったり。でもどこかに顔を出して、初夏らしいさわやかさを感じさせてくれます。
長く付き合えて、頼もしく、おいしい友だち。
料理の素敵なパートナーを味わってください。