小さな時は固いみどり。やがて大きくなるとつややかな真っ赤になるトマト。たわわに実った果実は、緑のとさかをちょこんとつけて見た目にも愛らしく、甘みもあり、栄養価も高い。鉢の木でも欠かせない食材です。
さまざまな種類の野菜が作られている鎌倉北部の農振地区、関谷では、数軒の農家はトマト専業。もともとアンデス原産で、高温で湿度が低いことを好むトマトを、温室で雨よけをしたり、支柱を立てて支え、大切に大切に育てています。大ぶりでしっかりしていて緻密な果実。遠くからこの質のよい野菜を求めて来る方もいます。
イタリア語では黄金のリンゴ(ポモドーロ)、フランス語では愛のリンゴ(ポムダムール)と呼ばれるトマト。太陽の恵みを一身に受けた野菜は、他の素材と調和し、和の食材としていかされても存在感があります。その恵みの味をお楽しみください。